山形ふるさとCM大賞、グランプリ獲りました

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こんにちわ。MUGENの増川です。今回、私にとっては10年ぶりとなります、山形ふるさとCM大賞のグランプリを受賞しましたことをここにご報告します。

https://www.yts.co.jp/furusato/wininglist/2020-21/

後述しますが、色々とご縁がありまして近年弊社では地元は寒河江なのに山辺町のCMのお手伝いをしておりました。企画は山辺町役場さんと山辺青年会議所さんが中心で、私では主に編集と撮影を担当させていただきました。ここでは少しだけ制作エピソードをご紹介させていただきたいと思います。

まずはアンケートに記載している文面をご紹介します。
▼作品の狙いとして
山形は雪国の里です。その厳しい自然の中、山辺は暖かい服と人々の温かいこころで互いに助けあい、それは今も昔も変わりません。吹雪の中、車が雪にはまって動けなくなった経験は一度はありませんか。そんな時は、周りから自然と人々が集まってみんなで助ける。山形の人々はそれを当たり前のようにやっています。誰しもができることではないと驚くかもしれません。でもそれが山形県民のこころの温かさとニットの暖かさとしてCMに込められています。

▼制作時のエピソードとして
毎年、自信を持って作品を提出していますが、前回受賞できなかったのが本当に悔しくて、根本から見直しを図りました。題材をニットで固めたのは2019年ふるさとCM発表会の翌週で、ニットが暖かそうな演出するに冬の背景が必須だったため、猛スピードで企画立案・2020年2月に雪景色で撮影し、3月には完成したのですが…新型コロナウイルスの影響で一旦はお蔵入りし、本日ようやくお披露目することができました。ありがとうございます。

▼アピールポイントとして
作品の狙いとは別に、山辺町役場にある平和の鐘(スイングベル)もちょっとロマンチックです。彼氏が彼女にプロポーズするシーンに鐘を背景に、チャペルのような演出をしました。

ブログで追加のご紹介させて頂くとすると、撮影・編集者として2点ほどこだわりのポイントがありまして、

まず1点目が戦略です。近年(大変申し訳なかったのですが)鳴かず飛ばずで受賞することが出来ず、もどかしい気持ちが増大していき、いよいよ2019年の審査会後は大変に悔しい思いになりまして、山辺青年会議所さん(渡邊直志さん)に無理を言って、根本的なものから早急に見直しましょうとお願いをさせて頂きました。(ありがとうございました)

例年、提出期日が迫っている状態で慌てて撮影・編集していたので、この体質をスパッとやめて企画も提出一年前から練る形に。これも実は紆余曲折あり2年かかりましたが、ようやく去年から体制が整い、2019年の発表会直後から始まりました。

テーマがまとまったのが12月。なんと放送日直後です。ニットで行くという方向性も固まったので案出しに移行します。ニットであれば温かいイメージを出すために冬の景色で撮影したいというのはここで生まれました。

振り返るとこれにより思わぬ副産物が2つ生まれます。

▼他作品との差別化
絵コンテの段階で気がついたのですが、山形ふるさとCM大賞では例年4〜5月頃に募集要項が届くということと、そこから企画を進めて撮影に入るのが早くても夏、大体は秋くらいになり、他作品はその撮影時期の季節しか背景が撮れないだろうという(自身の経験則から)推測をしていました。ちょうど冬をテーマにしたかったニットの題材にも合致したということになります。

▼季節を先取り
これは作品提出後に気がついたのですが、概ね番組収録が11月(山形ではギリギリ雪が振り始めるかどうかの時期)開始なので、これから来る季節に向けた先取り作品になったと思われます。

ただ、これによりリスクももちろん生まれまして、最も怖かったのはフォーマットの変更です。とても分かりやすい例えは15秒CMから突然30秒CMに納品形式が変わること。

コロナウイルスの影響で前年度の審査会が中止になったことでそのリスクがさらに増大しまして、もしかして番組企画が変わるかも…と要項が来るまで若干ソワソワしておりました。(そもそもやらなくなってしまうのではという不安が大きかったのですが)案の定、今年度から部門が変更となりまして、大変にドキッとしたわけですが、舐めるように要項を読むとどうやら準備された作品で提出が行けそうだと…。ホッとしたという出来事もありました。

2点目は音楽です。
山形ふるさとCM大賞は、過去受賞作品を遡るとやはり音楽にも力が入った作品が多かったため、楽曲にもこだわりを入れてみました。

とはいえ、音楽の知識がない私がせいぜい作れるのは15秒に収まる歌詞くらいが限界でして、作曲・編曲は他の方にお願いをしていたのですが、冬っぽい曲調と鈴の音やチャイムが聞こえるようにというオーダーをしています。

今回から15秒にぴったりはまるように動画コンテを導入していますが、それによりBPMであったり歌詞がどれくらい15秒に入れられるのかというのは、本撮影前に映像も含め把握できている状態なわけです。

歌詞については「ニット」と「やまのべ」というワードは外せないとして
ニッと笑って山辺ニットと、笑顔とニットをかけていて、歌詞テロップも半ば強引ですがスマイルマーク入れたりして遊んでます。

ちなみに、本作の受賞の前に、実は同じコンセプトの作品は以前にも応募しておりまして

結果的に2018年のこの作品からのリベンジ作品となりました。ちなみに当時の歌声は弊社の獣音ロウ(式狼縁)を採用しています。

テーマを徹底したので、かなり印象が違うと感じて頂けるかもしれません。

私が山辺町とのご縁はやはり山辺青年会議所さんとそのOBの存在が欠かせません。今の会社を立ち上げるきっかけや、プライベートでは妻との出会いもOB先輩がきっかけです(ただの合コンですが…)。それだけ私にとって山辺町にはご縁が深く、6年前に菊屋の渡邊直志さんからお声がけ頂いた時は、なにかしら恩返しができるのであればと(当時は軽い気持ちで)承諾したという経緯があります。

せっかくなので、寒河江市のCMから遡ると10年以上作品を出していますので、勝手にベテランになったつもりでこの場でYTSさんに要望を出させていただきます。

ぜひ来年は一般も交えた審査会を再開してほしいです。

10年前に寒河江のCMで大賞受賞した瞬間の、スポットがビカっと自分たちに向けられた時の感動は忘れられません。それだけがんばって作りましたし、思い入れがあったからです。もちろん今回も大変に喜びましたが、家族と海の杜水族館に行ってる最中に電話が入り、「ええ?!?!やったーーーー!!」っと人目を気にせず叫んでしまいました。不意打ちです。
また、審査会での大賞発表時のドラムロール。ダダダダダってなっている時に照明が消えるんですが、その時に大賞受賞した市町村へカメラを向けているのがうっすらと分かるんですね。

あ?!俺らに向いてる?!向いてる?!?!?!

もしかして!!!!

自分たちの真後ろの市町村だった。という虚無感。
その時は悔しいですが、今振り返るとかなり楽しんでいました。ぜひ、来年は審査会を復活して頂き、私達の喜びの姿を撮ってください。観たくないでしょうけど。もれなく泣きます(10年前は嗚咽した姿を放送されてしまいました)

最後になりますが、弊社の経営理念に
(社会性)私たちは、人と地域の魅力を伝え、こころと未来を明るくします
とさせて頂いており、私が携わった作品で山形と山辺の魅力が県内、全国に響き渡ることが大変嬉しく感じています。(県内300回放送、全国各地の局150回放送)雪というと私達地元の人にとっては厄介な存在ではあるかもしれませんが、それが山形らしさでもあります。特に若い世代がそれを誇りにできるといいなと感じている今日この頃です。

今年はおかげさまで達成感に満たされた一年でした。本当にありがとうございました。来年もよろしくお願いいたします。