少年(少女)よ大志を抱け〜中学校での職業講話〜

冒頭のタイトルで地元の中学校で職業講話をしてまいりました。ます犬です。みなさまこんにちわ。
たくさんの失敗を重ねてきた私が自慢気に言うのもなんですが…中学生の方たちに講話してほしいという依頼もありましたので、どうせなら未来のある学生には夢を大きく持って欲しいという想いからこのタイトルを付けさせて頂き、中学生の生徒さんの前で職業講話をしてまいりました。せっかくなのでブログにもはしょったものをご紹介したいと思います。
私の会社は外部協力者はおりますが、正社員は0名ととても小さな会社です。
とってもとってもちいさい会社ですが、とってもとっても大きな夢を持っています。
宮城県中小企業家同友会の経営指針を創る会で2014年に弊社の経営理念を作成しました。
(科学性)一、私たちは、こころを表現し、感動と喜びを届けます
(社会性)一、私たちは、人と地域の魅力を伝え、こころと未来を明るくします
(人間性)一、私たちは、思いやりのこころを育み、共に夢を実現する仲間として進化します
経営理念というと堅苦しいので、ここでは皆さんには「私の描く夢」と表現させていただきます。
第一にどんな仕事をしているかと言いますと、私、カメラを持たないカメラマンをしています。
カメラって重いので…※ここ笑うところです
〜どんな仕事をしているかは記事のボリューム的に割愛します〜
突然ですが、みなさんの夢ってなんですか?
皆さんと同じ年の頃の私の夢はゲームデザイナーになることでした。
私が人生で最もセンセーショナルを受けたゲームはセガ社で発売されたゲーム機「ドリームキャスト」の「ソニックアドベンチャー」というゲームソフトです。
今でこそ当たり前の世の中ですが、当時、ゲーム機が著しく進化をしていた時期でこのドリームキャストも128bitの高性能化に伴い、映像がとってもきれいになったんですね。その圧倒的な迫力に私は大変な衝撃を受けました。同時にある夢を描くようになりました
こんなに人(私)に夢を与えてくれる仕事に就きたい。
ソニックが私を笑顔で「東京で待ってるぜ」と語りかけてくれているように感じました。そんな想いがとても強くなり、CG専門学校に進学を目指すことになりました。
でも、そんなに世の中は甘くありません。
まず、お金がありませんでした。
父が私が高校3年生の時、一時は末期と言われた胃がんになりまして、半年ほど父は病床につく時期が続き、3年生の12月頃「進学するためのお金は出せない」と言われたんです。そこから、3DCGの専門学校への進学は断念しました。後で気がついたのですが、パソコンは買い与えてはもらっていたのですが、我が家は東京に進学させられるほど裕福な家庭ではなかったんです。
ということで地元に残って就職の道を探すことになりました。
その時は高校3年生の冬休みで、クラスメイトはその時全員、就職・進学が内定。進路未定は私だけという崖っぷち状態に陥りました。でも、地元のとある企業様がパソコン修理の事業を始めるということでアルバイトを募集している旨を見つけて応募し、社長のご厚意もありましてそこに滑り込み就職を果たすことが出来ました。今でもお付き合い頂いており大変感謝しております。
でもその生い立ちは夢とはあまり関係がない話で、そんなんわざわざ進学しなくても家でやればいいじゃんって話になりますよね。
実際のところは私自身、CGをやるセンスが全く無かったんです。
絵をちょっとだけ描くことは出来たのですが、LightwaveとかShadeとかモデリングするソフトでキャラクターを作ってみるも、ぐちゃぐちゃで下手すぎでした。とても難しくて扱いきれない。何回もやってみたんですが、うまくならない。自信の潜在能力が足りないという最大の致命傷がありました。
好きこそものの上手あれとはいいますが、「センスが無いのは努力だけでは補完しきれない」パソコンは得意な方ですが、挫折をそこで味わいました。
でも、高校3年生の時に「課題研究」という授業があり、映像編集をそこで初めて扱ったんです。
(Adobe Premiere5.5、CPU Pentium3 500MHz、HDD40GB、カメラはDVテープ時代)
前段に触れたCGと並行でアニメ制作(FLASH)などもかじったりして模索をしていたたため、極端な話、素材はビデオカメラで撮るだけで、パソコン操作はカット編集が中心の映像編集はとても簡単でした。
ですが、違う課の同級生が私達よりも先行して映像編集をしていて、そちらのほうがクオリティが高く、ドヤ顔で私に自慢してくるんです。編集中の画面を見せつけて。悔しくて負けず嫌いの私はそこから頑張りました。
そして高校3年生の3月、学習発表会にて自分が編集した映像を大音量で学校で上映したらみんなウケてるんですね。
『すげぇ』
私が最も求めていた言葉です。
ゲームデザイナーはお金が無くて諦め、3DCGもセンスがないと気づいたので諦めましたが、映像編集は(アニメ制作やCGよりは)少ない労力でみんなに喜ばせることができたから続けてみよう。と思いました。
で、会社を起こすきっかけは寒河江青年会議所に入会したことです。ちなみに、現在理事長をさせて頂いております。
その青年会議所のある先輩から「会社のホームページを作って」と依頼を受けまして、個人の趣味程度で受けるのは失礼に当たると思いまして、個人事業を立ち上げて仕事として受けようと決めました。2007年の出来事です。
映像制作を中心にするきっかけその①は割愛します…
映像制作を中心にするきっかけその②として結婚式のライブエンドロールが挙げられます。結婚ご披露宴の最後に当日の振り返り映像として、当日撮影した映像をすぐ編集し、その場で上映するサービスです。
ここでも映像を上映すると
おや?
新婦のお母様が泣いている
自分の仕事で感動をして泣いてくれる人がいる
これ以上にない達成感が得られました。
自分の仕事でたくさんの人が感動してくれる。それを夢にこれからも仕事をしていきたいと考えています。
話を戻しますが
自分の仕事の方向性は固まってきたんですが、お客様から求められるものとは別の創作活動をやってみたいと思うようになりました。
そこで、獣音ロウ(式狼縁)プロジェクトが出てきます。私の中では「地元アイドル育成事業」と定義しています。
皆さん、初音ミクは…ご存知ですよね
では、結月ゆかりはご存知ですか??おお、結構手が挙がりますね。
まぁ彼女たちに肩を並べてと言うと大変恐れが多いのですが…界隈としてはその辺りにいる商用トークソフトになります。A.I.VOICEという株式会社エーアイが開発している音声合成ソフトです。
式狼縁のプロフィールはこんな感じ。(公式サイトにリンク貼りました)
式大元はプロフィールはこんな感じです。(公式サイトにリンクを貼りました)
事業再構築補助金という国の補助金を受けまして現在これらのソフトウェアを開発している最中なんです。
これまではお世辞にも仕事でやってます。とは言えませんでしたが、これを機に商用として活動していますと言えそうです。
まぁ百聞は一見にしかずと言いますので10年近く前に公開した動画を一部ご覧頂きたいと思います。
こちらの動画では私はVFX(きらきらさせたりテキストアニメーションなど)と編集だけ担当しました。3DCGそのものは当時中3(!?!?)のユウマがネットブック(CPU Atom Windows XP(?!?!))広げてやってました。ここでの中の人(ユウマ)との出会いはTwitterでのロウに関わるつぶやきを私が発見したことからです。
若干悔しいところではありますが、こいつ(ユウマ・ロウ)に人生2回目のセンセーショナルを受けます。
きゃ、キャラクターが歌って動いている?!
しかも、オリジナルだと?!
なんか夢があるから俺もまぜてくれ。2011年12月の出来事です。
その時は私が26歳の時。痛感したのは私一人の力だけではなにもできませんでした。そこに気がついた時、誰かの作品に便乗する方向性へシフトします。つまり、主役は自分ではなく、他人(ユウマ)へ切り替えたというわけです。
そこから10年(色々あったのですが、時間もないので割愛します。)
私のアイデンティティは、飲食店を経営する父の店が火事で全焼し、休業していた時期があり、その時にたくさんの人が応援に来てくれたことに感謝しているところからです。地元のたくさんの人に救われ今の自分がある。なにか自分らしい恩返しができないか。と考えるきっかけになりました。
ただ、それは表面的なものでして、実際の気持ちとしては父は私からみるととても人望が厚かったんですね。それを火事の時に目の当たりにした時に、ああ、この人の背中を越えることは出来ない。私は長男で一人っ子でして、世の中の当たり前の反応では私は父の跡を継がないといけない立場なのですが、跡を継いでも私の浅はかな実力では期待を超えることは出来ないと思い、父とは違う路線で父を超えてみようと思い始めた。というのが実際の本音です。跡継ぎという話でもう少し本音を言うと、包丁を持つ(料理を作る)よりマウスを持ちたかった。というのもあります。
そこから、自分が作る動画を通じて山形の魅力を発信しようという考えに繋がっています。
そのアイデンティティに最も近い過去の作品としてはこちらです。
有名な曲をカバーしてMVを作ってみよう。という流れから8年前に投稿していますね。
最近気がついたのですが、ロウは狼がモチーフなので、自然が多い山形とマッチしやすいみたいなんですね。撮影するロケーションも自然豊かな場所が多いので、相性がいいんだなと最近気が付きました。
で、私が創った動画で観てくれるみんなが「山形に行こう」って思ってくれる作品作りをしていきたいなと考えているわけです。
終盤に経営理念に戻りますが、
(科学性)一、私たちは、こころを表現し、感動と喜びを届けます
収益となる部分ですので、ここでは結婚式などの記録ビデオのことを指しています。
(社会性)一、私たちは、人と地域の魅力を伝え、こころと未来を明るくします
ふるさとCMや獣音ロウ(式狼縁)プロジェクトを通じて山形の魅力を発信し、みんなの未来が明るくなればいいなと言う意味です。
(人間性)一、私たちは、思いやりのこころを育み、共に夢を実現する仲間として進化します
ここまでの話では最後の人間性には触れていなかったのですが、この中の人のユウマはずっと前から「初音ミクみたいに(オリジナルキャラクターの)ボカロを出したい」って言ってたんです。割と数回制作会社に問い合わせたり、東京に足を運んで話を聞いてみたり色々試みたのですが、制作費の関係でとても実現できないでいました。それがようやくここにきて事業再構築補助金の力とエーアイ社さんの力を借りることで大きく前進できた。というところです。私の夢はたくさん言いましたが「自分が作る映像でたくさんの人が感動して欲しい」という願いがありますので、まさしく今がこの理念(夢)の方向性に突き進んでいる最中だと言えます。
最後に、これから未来のある皆さんに私の気持ちを込めて、言葉を贈ります。
少年(少女)よ 大志を抱け
もう少し分かりやすくいうと「大いなる夢を持て」
何度でも挫折してもいい。
でも、諦めないでほしいです。
私も嫌になって夢を辞めてしまいたい時なんてたくさんありました。でも、自分の夢を諦めるのは自分自身です。
だったら、諦めないで突き進めばいいじゃない。
時代と環境に合わせ、形を変えながらやればいいじゃない。適応性も大切だと思います。
私は(いい年の)36歳になっても夢(理念)を追い続け、これからも進化していきます。
最後に高校3年の頃を思い出したいので、先日自分が撮影・編集した映像を大音量で上映させていただけないでしょうか。先生??だめですか。じゃあ中音量くらいで流します。あ、別に無理してすげーウケなくていいです。
ちなみに、iPhoneを中心に撮影しています。
カメラって重いので…※今度こそ笑ってください
(補足 これまで仕事ではステージなどの屋内の撮影が主だったので大きな機材とか導入できたのですが、ロウの動画撮影は屋外のロケが多く、崖とか徒歩20分の山頂とかにカメラ持ち込むのマジできついのでとっかかりはスマホで。将来的にはシネカメ使いたいです。)
全ての映像ではないです。が、私が持ってた100万した昔のカメラよりも今はiphoneの方がきれいですね。びっくりしました。世の中はすごく便利になりまして、今回の映像は私が監督・撮影(素材を除く)・編集をしました。ロウのCGも(やっと…)私で完結できました。
以上、発表とさせていただきます。ご静聴ありがとうございました。